猫と暮らしていると、リビングがだんだん「猫の部屋」になっていく感覚はないでしょうか。キャットタワーを置き、爪とぎを置き、トンネルを広げ、気がつけばソファの横に猫グッズが並んでいる。自分のインテリアと猫のための道具を両立させるのは、なかなか難しいものです。
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イギリス・ノッティンガム・トレント大学のJunyan Aiが2021年に発表した研究では、猫の飼い主を対象にしたアンケートで興味深い結果が出ています。既存の猫用家具に対する不満として、回答者の45%が「デザインの種類が少ない」、40%が「場所を取りすぎる」と答えたそうです。一方で83%が「猫用の家具はリビングに置きたい」と回答し、67%が「猫と人の両方が使えるインタラクティブな家具がほしい」と答えています。リビングに置きたいのに、リビングに合うものがない。しかも、できれば猫だけのものではなく、暮らしの中に自然に溶け込むものがいい。多くの飼い主さんが同じジレンマを抱えているようです。
猫と人が家具を「一緒に使う」ということ
この研究では、ノッティンガムにある猫カフェで猫と人のインタラクションを観察する調査も行われました。そこで見えてきたのは、猫と人がごく自然に同じ家具を共有している姿です。猫は客用の椅子のクッションの上で丸くなり、テーブルの下に潜って静かに過ごす。人はそのそばでコーヒーを飲みながら猫が寝ている姿を眺めている。子どもたちは猫とかくれんぼのようなやりとりを楽しみ、写真を撮りに来る人もいる。特別なことをしているわけではなく、同じ空間にいて、同じ家具のうえで時間を過ごしている。それだけで穏やかな空気が流れていたと、著者は記しています。
研究では、猫が好む環境についても観察から整理されています。体のサイズにぴったり合う小さな空間、外の様子がうかがえる穴、静かで薄暗い場所。猫はこうした条件がそろった場所を自分で見つけて、長い時間を過ごします。寝場所もベッド、小さな箱、キャットタワー、段ボールと多様で、決まった一箇所ではなく気分や時間帯で移動するようです。段ボールの箱に入りたがるのも、この「体にフィットする囲われた空間」を求める習性の延長といえます。
一方で飼い主の側にも、猫のそばで過ごすことで得られるものがあります。同研究が参照した複数の先行研究では、5,700人規模の調査でペット飼育者は非飼育者より血圧やコレステロール値が低い傾向が見られたほか、猫を含むペットとの日常的な交流が不安の軽減に関係しているという報告がなされています。猫がそばにいること自体が、飼い主の暮らしに静かな恩恵をもたらしているのかもしれません。
こうした観察とアンケートの結果をもとに、著者は実際にひとつの家具を提案しています。サイドテーブルの中に猫のための空間を組み込んだ多層構造の家具で、各層に穴があいていて、猫はどの階でも寝たり遊んだりできる。天板は飼い主がコーヒーカップや本を置くテーブルとして使える。蓋を外すと猫がひょこっと顔を出す、そんなやりとりも想定された設計です。25〜35歳の賃貸暮らしの若年層をターゲットに、50ポンド以下という価格帯で構想されました。「猫の家具」と「人の家具」を一体にするという発想そのものが、この研究の核にあります。

著者の提案する家具 参考文献※より引用
「猫専用」ではない家具という選択肢

Cat Cellarを開発するときにわたしたちが考えていたのも、まさに同じ問いでした。猫のための家具と、人のためのインテリアを別々に考えるのではなく、同じひとつのプロダクトとして成り立たせること。S字のウェーブ構造は猫が体をすっぽり預けられる曲面になっていて、複数の穴からは外の気配をうかがったり、顔をのぞかせたりできます。強化ダンボール素材は猫が本能的に好む感触で、爪とぎとしても機能します。それでいて、リビングに置いたときに「猫グッズ」ではなく家具として見える。飼い主さんからも「リビングに馴染んでいて、来客に猫用だと気づかれなかった」というお声をいただくことがあります。
猫の家具と人の家具を分けなくてもいい。そう思えるだけで、リビングの景色は少し変わるのではないでしょうか。Cat Cellarは猫にとっての居場所であると同時に、お部屋のインテリアとしても楽しんでいただける爪とぎ兼インテリアです。ご自宅のリビングに合うかどうか、気になる方はぜひ一度ご覧になってみてください。
使い方に関して質問がある方はお気軽に公式LINEからメッセージ頂けますと幸いです。お客様担当のスタッフが回答させて頂きます。
※参考:Junyan Ai. Interactive Cat Furniture Design. Advances in Social Science, Education and Humanities Research, vol. 634, 2022.
